
中高生の方たちはもちろんのこと、社会人の方でも英語を勉強している中でイディオムが覚えられないという人が意外と多いです。
その中でも多い文句は同じ単語を使っていても、組み合わせによって全然違う意味になったり、語数が多かったりして難しいというものです。
ですが、イディオムは考え方一つで覚えやすさが変わってきます。
そこでここでは、イディオムを覚える工夫について紹介していきたいと思います。
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単語とイディオムの違い
英語を勉強する時に覚えなければいけないこととして、イディオムの他にも単語が挙げられます。両者は共に暗記帳などを作って覚えている人が多いかと思いますが、単語とイディオムでは、その考え方に大きな違いがあります。
それは単語は言葉の定義でありアルファベットの並び自体には意味がないのに対して、イディオムは組み合わさっている単語に基づいた意味を持っているという点です。
数学で言えば、単語は「1+1=2である」というのと同じで、イディオムは公式のようなものです。
もちろん、単語にも接頭辞などといった意味を付け加えるものがついていることもあります(pre-やnon-など)が、接頭辞もアルファベットの並びには意味がなく、「アルファベットがこういう風に並んでいたらこんな意味になりますよ」というものです。
このように単語とイディオムの間には構造の違いを押さえておかないとする覚える量が非常に多くなってしまうのです。
なぜイディオムが覚えられないか
イディオムが覚えられない理由は、先程紹介した、単語と同じように暗記しようとしているという点の他にも、使われている単語が似ているのに全く違う意味のイディオムが複数あるという点があると思います。例えば「make」という単語が使われているイディオムはいくつもあり、それぞれ意味が異なることはもちろん、使われるシーンもバラバラです。
さらに、一緒に使われている他の単語が共通している(upなど)場合もあり、こうなると「ちんぷんかんぷん」ですよね。
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イディオムは「理解して覚える」!
それでは、イディオムはどのようにして覚えれば良いのでしょうか。単語であればノートに何回か書いたり、声に出しながら覚えたりするのがオーソドックスな覚え方ですが、これは単語が「言葉の定義」だからで、これをイディオムにも応用するのは効率が悪く、時間と労力の無駄になると考えられます。
イディオムは公式なのでそれ自体を覚えることはもちろん重要ですが、それ以上にその公式がどのようにしてできるか?ということを考えることが大切です。
つまり、イディオムを構成しているいくつかの単語がそれぞれどのような意味であったか、それらを組み合わせるとどのような意味に取れるかということを考えながら、覚えていくのがイディオム習得の近道だと思います。
幾つか例を挙げて説明していきたいと思います。
例1 make both ends meet
ビジネス系の英会話ではよく使われているイディオムです。「収支を合わせる」とか「帳尻を合わせる」という意味ですが、このイディオムを分析していきましょう。
まずmakeですが、このイディオムと日本語訳から考えると、ここでの意味は「~させる」という意味だということが分かります(makeは使役動詞「~させる」の一つ)。
もともとmake(人やもの)動作という形で「人に~させる」という文法があるので、これの応用だと考えるのが良いでしょう。
そうすると、直訳は「両方の終わりを合わせる」というものになります。
そして、この終わりとは帳簿の終わりだと考えると、収支を合わせるという意味もしっくりくると思います。
例2 next to
意味は「ほとんど~」で、「almost」と同じです。これは丸暗記しようと思えばできるレベルですが、先程と同じように分析していきましょう。
nextという単語は「次に」とか「次いで」という意味を持っていて、toは前置詞で「~へ」とか「~に」という意味です。
この二つを合わせると「~に次いで」という意味になります。
イディオムの意味と合わせると、ある状態に次いでいるということになるので「ほとんど~」という意味になるということが納得できると思います。
使い方としてはnext to impossibleで「ほとんど不可能」、next to nothingで「ほとんど何もない」というものなどがあり、いずれもimpossibleな状態、nothingな状態に次いで、「ほとんど~」という状態を表していることがわかります。
関連記事:英会話の勉強で効率的な順番は?リスニングが先か文法が先か?
まとめ
イディオムは数も多く覚えにくいので敬遠されがちですが、考え方を身につけると忘れにくくなります。単語とは異なる覚え方をしなければいけないので、注意しましょう。
イディオムは数学の公式と同じで、構成している単語から意味を考えていくことが重要です。
しかし、日本語訳はさらに意訳したものが多いので気をつけなければいけないでしょう。
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